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閉じられたゴールを前に35本も虚しく
J3リーグ第30節 2023年10月8日(日)@ニッパツ三ツ沢球技場
今シーズン最もゴールに迫りシュートを放ったが、
それでも閉じられたゴールを前に得点を奪うことができなかった。
35本のシュートを放った一戦は
どんな試合になったのか、振り返りたいと思う。
起きた現象は1つでも、その捉え方は複数存在する。
あくまで「1個人の感想と考察」という前提で、お楽しみいただけたら幸いです。
前節の振り返りはこちらから。
スタメンおよびフォーメーション
奈良クラブ
奈良クラブのスタメンは前節から変更なし。
YSCC横浜
横浜は前節から2人(小島選手、佐藤選手)が入れ替わっている。
試合結果
まず初めに、試合結果は
0-1 の敗戦
となった。
【2023明治安田生命J3リーグ第30節】
— 奈良クラブ (@naraclub_info) October 8, 2023
⏰試合終了
小雨の中、最後まで熱い応援をありがとうございました。
次節ホームで勝利を。引き続き奈良クラブをよろしくお願いします。#奈良クラブ 0-1 #YSCC横浜#naraclub #奈良一体 pic.twitter.com/yPXJpEWGEn
試合ハイライト(公式)
奈良クラブ公式がアップロードしているハイライト。
試合展開
- 532(531)ブロックは中盤の幅とCBの釣り出しで攻略
- 注目を集めたレッドカード判定
- 35本シュートを放ち0ゴール
ポイント① 532(531)ブロックは中盤の幅とCBの釣り出しで攻略
中に寄せてからサイドスペースを活用
YSCCの守備ブロックは5バックを基本に、532ブロックで構成される。
両WBはラインコントロールに重きを置き、前進してこないため
基本的に中盤は3枚で守っている。
ただし、3枚だとゲートが開きすぎるため
奈良のIHである中島選手、山本選手が中間ポジションで受ける場合
左右のCBが前進して迎撃に出てくる。
(どこまで前進するかはCBの判断)
ここまでを踏まえて
YSCCの中盤3枚+左右どちらかのCB1枚の4枚で
奈良のSB含めた5枚に対して守備をすることになる。
奈良のIHである山本選手、中島選手は、
YSCCのCBが出てきにくいラインかつ中盤3枚のゲートに立ちボールを引き出す。
YSCCの中盤3枚は、ボールが出たら中央に寄る。
そこから一旦戻してSBや、ダイレクトでSBへ展開することで
寄せて広げるが効果的に行えてフリーでSBがボールを受ける展開を作っていた。
さらにこの日の右SBは
アーリークロスの質が奈良クラブNo.1(個人の主観)の寺村選手が入っており
SBの位置からのクロスをゴール前に供給することでチャンスシーンを作り出すことに成功していた。(もちろん左の加藤選手からも)
CBの釣り出しで斜めのパスコースを生み出す
前述のようにYSCCの左右のCBは、奈良のIHに対してある程度前進守備をしてくる。
5枚が綺麗に横並びであるDFラインはかなり強固であるが、
左右のCBが前に出たことでガタついたラインは強度が落ちる。
前半14分や36分は、CBがIHに食いついて前に出たことで空いたスペースをうまく使えた。
DFラインが横並びの場合に斜めのパスを挿すことは難しいが
ラインが雷のようにガタつくと斜めのパスを挿し込める。
CBが前に出てくるならそのスペースは使わせてもらいますと言わんばかりの展開で
効果的に攻め込めていた。
ポイント② 注目を集めたレッドカード判定
このサイトではあまりレフェリーの判定に触れることはないが
今節はかなり注目を集めた判定があったので少しだけ触れることにします。
決してY.S.C.C.横浜やレフェリーを責める意図はありません。
前半36分に奈良クラブのシュートチャンスを手を使って防いだとして
YSCCの冨士田選手がレッドカード判定となった。
注目を集めた理由は、そのハンドが行われた直後に奈良のシュートがゴールに入っており
これはゴールが認められるの?PKなの?PKの場合はレッドカードになるの?
といった、滅多に見ることのないシチュエーションだったためで、
ルールブックの詳細まで理解していなければどういう判定なのかわからなかった。
これについて、ジャッジリプレイでコメンテーターを務める
元国際審判員の家本さんが、当人のNoteでこの件を触れているので
興味がある人はそちらを見てみると参考になるかもしれません。
(あくまで家本さんの見解です)
ポイント③ 35本シュートを放ち0ゴール
相手に退場者が出たこともあり、
ポイント①で書いた攻略点が、より顕著になった。
奈良クラブは中盤を広く使い、
1トップになったYSCCに対してゲートを通しつつ
サイドへ運びクロスをあげることで何度もチャンスを作っていた。
結果的に合計で35本のシュートを打った。
それでも固く閉ざされたゴールをこじ開けることはできなかった。
決定力不足と言われればそれまでだが、
サッカーではなぜだかよくあること。
足でボールを扱う分、サッカーはミスの確率が高い。
10回打って10回とも意図したコースに意図したシュートを打てる選手はいない。
であるならば、その回数を増やすことがチームとしてできること。
そんな中で35回ゴールに迫れたことはゴールの可能性を最大限に高められたと言えるだろう。
実際にネットは2度揺れている。(どちらもファウルとオフサイド判定で取り消されているが)
Y.S.C.C.横浜は31節(奈良クラブとの対戦の次節)で、FC今治と対戦し
同じく35本のシュートを受けるもクリーンシートで勝利している。
順位推移
今節の勝利で奈良クラブは7位に後退
順位等のデータについてはこちらの記事でまとめているので、お時間あればぜひ。
まとめ
奈良クラブのJ3第30節、Y.S.C.C.横浜との試合について振り返りを行った。
勝ちたかった。
サポーターとしては、うまく消化することのできない一戦になってしまった。
色々思うところはあるが、
結果が出てしまった以上、もう覆らないので
次節の勝利に期待したい。
バモス!奈良クラブ!