「奈良クラブ V.S. いわてグルージャ盛岡」J3リーグ第7節を振り返る (試合結果も含みます)

はじめに

J3リーグ第7節
前節のFC琉球に引き続き、昨年のJ2チームの「いわてグルージャ盛岡」との一戦
ホーム初勝利を目指して望んだ試合を振り返っていきたい。

あくまで「1個人の感想と考察」という前提で、おたのしみいただけたら幸いです。

奈良クラブ vs いわてグルージャ盛岡 得点シーン

スタメンおよびフォーメーション

奈良クラブ

奈良クラブのスタメンは前節から1人(嫁阪選手が)入れ替わっている

  • GK:岡田慎司(No.15)
  • DF:都並優太(No.13)、鈴木大誠(No.5)、伊勢渉(No.4)、加藤徹也(No.11)
  • MF:堀内颯人(No.8)、可児壮隆(No.17)、山本宗太朗(No.10)、嫁阪翔太(No.39)
  • FW:浅川隼人(No.29)、酒井達磨(No.19)
  • 交代:片岡爽(No.20)、中島賢星(No.14)、寺島はるひ(No.6)、西田恵(No.16)

奈良クラブの左サイドのスタメン争いは熱く、今節は嫁阪選手がスタメンを奪取した。
また、二戦連続で中島選手がベンチ入りし、途中交代で出場を果たしている。

いわてグルージャ盛岡

岩手のスタメンも前節から1人(桐選手が)入れ替わっている
システムは4-2-3-1。

  • GK:丹野研太(No.1)
  • DF:宮市剛(No.18)、甲斐健太郎(No.6)、田代真一(No.5)、神保海鈴(No.48)
  • MF:弓削翼(No.8)、李栄直(No.17)、和田昌士(No.7)
  • FW:桐蒼太(No.11)、藤村怜(No.27)、クリスティアーノ(No.10)
  • 交代:加々美登生(No.15)、チャンヒョンス(No.19)、松原亘紀(No.36)、中村充孝(No.46)、ドウグラスオリヴェイラ(No.9)

特に左サイドが流動的に動くが、初期配置は神保がSBの位置。DAZNの中継では何度も紹介されていて、岩手のキーマン的存在のようだ。

試合結果

まず初めに、試合結果は
○1-0での勝利
となった。

待望のホーム初勝利
そしてJ3リーグで3勝目
2試合連続クリーンシート
素晴らしい結果となった。

試合ハイライト(公式)

奈良クラブ公式がアップロードしているハイライト動画

試合展開

この試合、前半は岩手のペースで試合が進むことが多かった。
岩手の左サイドはポジションに縛られず、かなり流動的に動くスタイルで
新保選手、李選手、藤村選手、和田選手、がポジションを入れ替わりながら
パスの出し入れを繰り返し組み立てていた。

特に多かったのは新保選手が高い位置を取り、李選手がSBのポジションを取る。
そして藤村選手、和田選手がボランチの位置に降りてきてパスを受けるというパターン。
これに対し、奈良クラブは、人につきすぎず、自分の守備スペースを空けない守備で応戦していた。

また、もう一つ目立ったのは、FWクリスティアーノ選手の動きだ。
前節の琉球戦ではあまり見られなかったCFが裏抜けの走り込みと
降りてきてのポストプレーの両方を高水準でこなすため、
奈良クラブのDFは前に後ろにと苦しい守備を強いられていた。
特に、ボールサイドのCBの背後を取っての裏抜けを狙いとしていたようで
この試合3本くらい良いボールが出ていた。

一方で奈良クラブも決してチャンスが無かったわけではなく
CKからの嫁阪選手のシュートや、左サイドの崩しから堀内選手のミドルなど
いいシーンもあった。
新保選手が高い位置を取ることもあって、
岩手の左サイド裏に抜けるパスでのチャンスメイクも光った。

前半は0-0で折り返し、後半になると奈良クラブが攻勢に出る。
両SBが高い位置を取ることで、相手のWGを押し込み
可児選手が降りてきて堀内選手と2ボランチのようなポジショニングを取る

可児選手と堀内選手の2人はどちらも前後左右にパスを散らせるタイプで
そこでまずは試合のペースを握り返すことに成功する。

そこから両サイドの局面で突破するシーンが増えていく。
特に奈良クラブの左サイドで嫁阪選手と加藤選手が1対1で相手を抜きさり
クロスをあげるシーンが多く見られるようになった。

そして、得点シーンを迎える。
奈良クラブの右サイドから攻め込み、
ボールロストするものの、かなり相手陣深い位置まで押し込んでいたことで
岩手にとっては苦しい状況で出したパスを高い位置で都並選手がカット。
そこから生まれたゴールである。詳細は後述する。

先制された岩手は攻撃のカードを切って攻め込んでくるが
奈良クラブの守備は強固であった。
さらに、片岡選手が交代で入っていたこともあり
セカンドボールを回収して岩手に波状攻撃を許さなかったことも大きい。

そして188cmの長身FWドウグラスオリヴェイラ選手が入った後も
しっかり中央を閉めてクロスをシャットアウト。

素晴らしい試合運びでクリーンシートで終了。
去年までJ2だった琉球、岩手に連勝。
ホームで初勝利を掴み、一気に順位を4位まで上げた。

奈良クラブ得点シーン

では、この試合のゴールを振り返っていく。

得点:酒井選手

後半20分酒井選手のゴールシーン

  • [奈良] ボールを保持し、全体的に岩手を押し込む展開
    • この場面では、右SB都並選手が左WGの嫁阪選手と同じ高さまで上がっていた
  • [岩手] ボール回収するも自陣深い位置
  • [奈良] 浅川選手が新保選手にプレス、都並選手は高い位置のまま、SB裏は堀内選手がフォロー
    • このときの都並選手のポジショニングはPAラインくらいまで高い位置をとっていた
  • [奈良] 都並選手がボールを奪ってそのまま持ち上がる
  • [奈良] クロスをあげると見せかけて2回切り返し
    • このシーンはかなり印象的
  • [奈良] 酒井選手がゴール前で動き直す
    • 都並選手の切り返しでほとんどの選手の足が止まっている中、酒井選手はしっかり動き直している
  • [奈良] 都並選手のラストパスを、酒井選手が落ち着いて決める

このシーンは都並選手の切り返しが印象的。
ただ、このゴールが生まれるまでの時間帯は奈良クラブがボールを保持する時間が続き
比較的高い位置(CBの選手もハーフラインから前に出ているくらい)をとっていたことが
ボール奪取に繋がったと思う。
酒井選手は今季2ゴール目、これから浅川選手とゴールを量産してほしい。

印象に残った選手:嫁阪選手、加藤選手、伊勢選手、鈴木選手

まずは、奈良クラブの左サイド、嫁阪選手と加藤選手。
この2人今節はキレッキレのドリブルを見せてくれた。
(もちろん得点シーンの都並選手の切り返しもキレッキレだった)

加藤選手はキックオフ直後から冷静に相手WGを抜き去るプレーをみせていたし
嫁阪選手は相手のまた抜きで完全に入れ替わるシーンがあった。
この試合、個でのサイド突破が奈良クラブのストロングポイントになっていた。

また、毎試合名前を挙げてしまっているが
今節も伊勢選手、鈴木選手は素晴らしいパフォーマンスだった。
今治、琉球、岩手と、J3トップレベルのFW陣と対等以上に渡り合ってる2人は
間違いなくJ3トップレベルのCBだ。

そのJ3屈指のCB2人がいるおかげもあり、
奈良クラブは第7節終了時点でJ3リーグ最少失点(6失点)である。

今節の入場者数

奈良クラブ vs いわてグルージャ盛岡の試合は、1496人となった。
雨の日開催を除くと、八戸と横浜の1213人の次に少ない結果であった。
まずは2000人を常に超えるようになっていきたいところ。

ただ、この日はバンビシャス奈良のホーム最終戦もあり
試合時間も少し被っていたり、B2残留がかかった大一番ということもあり
そちらの観戦に行かれた方も多いと思われる。

まとめ

奈良クラブのJ3第七節、いわてグルージャ盛岡との試合について振り返りを行った。
強敵相手に勝利を収め、今シーズン初の連勝を達成、チームも4位につけている。

次節は2週間後ということで、これからも長いシーズンを戦うため
しっかりとリカバリーしてまたいいサッカーを見せてほしい。

3連勝を目指して

バモス!奈良クラブ!

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つとむをつむ
奈良生まれ奈良育ちで県外就職した元奈良県民 奈良でサッカーをしていた当時 奈良にJリーグチームが出来るなんて思ってもいなかった 県外に出てしまったが 奈良県初のJリーグチーム「奈良クラブ」を応援したい そんな思いで外からでもわかる奈良クラブと奈良の魅力を発信するブログを始めて今に至る。