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苦しみながらも勝ち点1
J3リーグ第27節 2023年9月16日(土)@プライフーズスタジアム
ヴァンラーレ八戸とのアウェイでの一戦は、
相手の5231ブロックに対して、効果的な攻め手を見つけ出せず
特に後半は相手の攻撃を正面から受ける時間が続いたが
「苦しみながらも勝ち点1」を得た。
そんな試合について振り返る。
起きた現象は1つでも、その捉え方は複数存在する。
あくまで「1個人の感想と考察」という前提で、お楽しみいただけたら幸いです。
前節の振り返りはこちらから。
スタメンおよびフォーメーション
奈良クラブ
奈良クラブのスタメンは前節から変更なし。
ヴァンラーレ八戸
八戸は前節から2人(蓑田選手、國分選手)が入れ替わっている。
試合結果
まず初めに、試合結果は
1-1 の引き分け
となった。
【2023明治安田生命J3リーグ第27節】
— 奈良クラブ (@naraclub_info) September 16, 2023
⏰試合終了#奈良クラブ 1-1 #ヴァンラーレ八戸#naraclub #奈良一体 pic.twitter.com/9bOC2gY6gI
試合ハイライト(公式)
奈良クラブ公式がアップロードしているハイライト。
試合展開
- 5131(5122)ブロックを突破できず
- それでも先制したのは奈良
- 八戸の決定機を3度防ぐ
ポイント① 5131(5122)ブロックを突破できず
八戸の守備ブロックは最終ラインに5枚を並べる5131となっていた。
ただし、サイドチェンジなどで最前線の1枚が振り切られる場合に
2列目が前に出てきて5122のようなシステムにも可変している。
八戸のCFは奈良の2CBの間に入ってサイドへの限定をする。
奈良のSBへのファースト守備は八戸の2列目が当たるため
そのまま持ち上がると奈良のWGと八戸のWBがマッチアップする組み合わせとなる。
これでは、5枚しっかり揃っているので崩すのは難しい。
一方で、八戸の最前線は1枚だけなので、CFのパスコース限定に対して
浮き球でかわして逆サイドへ展開すると、八戸は2列目が奈良のCBに対して迎撃に出てくる。
そうなるとマッチアップは奈良のSBに八戸のWB
奈良のWGに八戸のCBという組み合わせとなり、八戸のDFラインの枚数が減らせる。
当然八戸もそのことを理解しているので
奈良のディフェンシブサードでは2列目が前に出てくるものの
奈良がミドルサード、アタッキングサードに入ると、八戸は最終ラインの安定を優先する。
その結果八戸のWBは積極的に前進してこなくなり、
奈良としてはハーフラインを越えた後はSBの位置が空きやすくなる。
この日の試合は、ハーフラインまでの前進はできるが、
そこから先明確な手が無く、ルーズボールを拾ってからの展開以外で
攻め込むことができなかった。
ポイント② それでも先制したのは奈良
相手の守備ブロックに苦しんでいたはずだが
それでも先制したのは奈良クラブだった。
この状況でも頼りになる男、浅川隼人
相手のバックパスを狙って、ダイレクトでループ
GKノーチャンスのシュートを叩き込み14ゴール目をあげる。
状況としては、八戸の選手のパスコースは全部で5つ
そのうちの1つを酒井選手が消していて、もう1つを浅川選手が消していた。
残るパスコースは3つで、
並行の位置にいる相田選手、CBの山田選手、GKの谷口選手。
姫野選手の体の向きからCB山田選手へのパスだと予測し
自身のマークだった加藤選手を離れて飛び出し見事シュートを決めた。
逆算形ストライカーという名の通り、浅川選手の予測が上回ったと言える。
ポイント③ 八戸の決定機を3度防ぐ
この試合、前半に1回、後半に2回、八戸の決定機があった。
(実際に失点したシーンを除く)
前半の決定機は中盤でのボールロストから
DFラインが揃ってないところに良い角度からパスを通されてGKと1対1
ここは岡田選手がビッグセーブでなんとか乗り切った。
後半の2回は、ゴール前の混戦でなんとか掻き出すといったもので。
その中の1つはゴールポストに救われた形だった。
3回のうちの1つでも決まっていたら、勝ち点1を拾って帰れなかっただろう。
複数失点しない守備の強さは重要である。
順位推移
今節の勝利で奈良クラブは7位に後退
順位等のデータについてはこちらの記事でまとめているので、お時間あればぜひ。
まとめ
奈良クラブのJ3第27節、ヴァンラーレ八戸との試合について振り返りを行った。
八戸の守備ブロックを前に的確な前進ができなかったが
それでもエース浅川選手の1点で
アウェイで苦しみながらも勝ち点1を獲得。
次節はFC琉球との一戦。
監督交代直後の琉球はどのようなチームかわからない。
それでも奈良クラブらしさを見せて勝利を期待したい。
バモス!奈良クラブ!