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守備から再構築
J3リーグ第22節 2023年8月13日(日)@ロートフィールド奈良
真夏のホームゲーム3試合の2戦目。カマタマーレ讃岐との一戦。
17節のFC岐阜戦以降、4試合連続で失点が続いていた奈良クラブ。
そんな中、夏にFCティアモ枚方から生駒選手を獲得し、
「守備から再構築」を行なった讃岐戦を振り返る。
起きた現象は1つでも、その捉え方は複数存在する。
あくまで「1個人の感想と考察」という前提で、おたのしみいただけたら幸いです。
前節の振り返りはこちらから。
スタメンおよびフォーメーション
奈良クラブ
奈良クラブのスタメンは前節から2人(都並選手、酒井選手)変更。
ちなみに、前半戦の第11節での対戦時には
アルナウ選手、可児選手、寺村選手がスタメンだった。
カマタマーレ讃岐
讃岐は前節から4人(奥田選手、森選手、赤星選手、後藤選手)が入れ替わっている。
なお、前半戦の第11節での対戦時には
髙橋選手、小松選手、臼井選手、福井選手がスタメンだった。
試合結果
まず初めに、試合結果は
0-0 の引き分け
となった。
【2023明治安田生命J3リーグ第22節】
— 奈良クラブ (@naraclub_info) August 13, 2023
⏰試合終了#奈良クラブ 0-0 #カマタマーレ讃岐#naraclub #奈良一体 pic.twitter.com/Umz8bhuKa9
奈良クラブはの順位は11位 となった
試合ハイライト(公式)
奈良クラブ公式がアップロードしているハイライト。
試合展開
- 守備の再構築
- 2ボランチでの組み立ては守備のリスク管理◎
- セットプレーのリスタート意識改革◎
- 岡田選手の冴えわたるセービング
- 生駒選手、奈良クラブデビュー
- 酒井選手の幻のゴール
ポイント① 守備の再構築
2ボランチでの組み立ては守備のリスク管理◎
本来、奈良クラブは1アンカー+2IHの中盤構成だが
中島選手や、可児選手、片岡選手がIHに入ると
状況に応じてアンカーと横並びになりながら組み立てを行う。
この日の試合は、ほとんど2ボランチでの組み立てで
中島選手が高い位置を取ることがあまり見られなかった。
システムとしてはほとんど4231。
このシステムは何が良いかというと、
中島選手と堀内選手を起点にボールが配給されて
ボールロストするとしても、2ボランチの前でのロストとなるので
守備時のファーストディフェンスに2枚が前向きに当たることができる。
当然中盤のスペースも埋められるので相手に使われない。
2人とも攻守切り替え時のファーストディフェンスの意識が高く
強度高く奪いに行く、奪えなくても時間を稼ぐ、ということが
徹底できているので、クリーンシートの影の立役者になっていると思う。
セットプレーのリスタート意識改革◎
前節のギラヴァンツ北九州戦で、奈良クラブはCKでのリスタートにやられた。
同じような失点は避けたいので、相手ボールでのリスタートにはかなり意識されている。
基本的に、FKでのリスタート時は、近くにいる選手がボールの前に(近くに)立って
一度レフェリーが試合を止めてどこまで離れる必要があるかラインを引くように誘導する。
これでクイックリスタートを防ぐ。
この日の試合中に、そのボールの前に立つ動きができていない時は
ちゃんと指示の声が出ていてしっかりとDAZNの音声で拾われていた。
チーム全体で声かけが徹底できているので
誰かが忘れてたり集中が切れていてもフォローできる
しっかり意識改革が行われているように思う。
岡田選手の冴えわたるセービング
62分のシーン。
完全にDFが抜き去られてGKと1対1となったが、岡田選手のビッグセーブ。
飛び出すタイミングとコースの限定からセービングの確率を最大まで引き上げたプレーだった。
なお、鈴木選手が岡田選手の左側(ファーサイド)をブロックしており、
生駒選手がゴールカバーに入っていたのでループシュートも防げそうだった。
こう言うシーンを切り取っても守備意識◎だと感じる。
64分のシーン。
立て続けにシュートを放たれるも、岡田選手のセービングで阻む。
ダイレクトボレーで枠に飛ばしてくる意外性もあったが、きっちりセービング。
79分のシーン。
讃岐吉田選手の縦突破からの逆サイドへのグラウンダーのシュート
シュートスピードも十分だったが岡田選手がセービング。
ファーサイドにくる読みがあったのか、こぼすこともなかった。
生駒選手、奈良クラブデビュー
期待の戦力、生駒選手が後半61分に奈良クラブデビュー。
CBの伊勢選手と交代で入って、鈴木選手とコンビを組む形となった。
試合途中にCBの交代というは、奈良クラブではよくあるシーンなのだが
普通のチームではなかなか見ない難しいタスクで
しかもそれがデビュー戦という、なかなか鮮烈なデビューとなった。
相対するのは讃岐の赤星選手と岩岸選手。
赤星選手は試合通してロングボールのターゲットになっており
伊勢選手、鈴木選手が競り勝てないシーンが出るほど讃岐ストロングになっていた。
ただ、生駒選手も身体能力はかなり高い。
十分張り合えるだけのポテンシャルを持っていた。
讃岐吉田選手との1対1のシーンを見るに、対人守備はかなり上手いように感じた。
おそらくスピードには自信があるので、吉田選手との対峙がほぼ横並びで
カットインを防ぐための内側を切る立ち位置で縦突破に誘い込む。
縦にスピードアップした吉田選手に対して十分ついていく加速力。
この守備力は奈良クラブでもトップレベルだと思う。
ポイント② 酒井選手の幻のゴール
69分、堀内選手のスルーパスに酒井選手が合わせて一度はセーブされるも押し込んでゴール、に見えたがオフサイド判定。
相手の右CBの背後を取る好プレーだったが、左CBにオフサイドトラップをかけられていた。
DAZNの映像からはオフサイドかどうかわからなかった。(酒井選手が映ってなかった)
ちなみに酒井選手の奥で浅川選手も相手DFラインと駆け引きをしており
その影響で相手左SBが左CBよりわずかに後ろの位置にいたようには見えた。
それ以上に酒井選手がラインを超えていたのだと思うが、
こう言うスクランブルを起こす意味でも浅川選手が中央に入ってくる強みはありそうだ。
順位推移
今節の引き分けで奈良クラブは11位に後退。
上位争いから離れてしまい、中位に位置している。
順位等のデータについてはこちらの記事でまとめているので、お時間あればぜひ。
サマユニ
8月のホームゲームではサマーリミテッドユニフォームを着用している。
サマユニの詳細についてはこちらの記事でまとめています⬇︎⬇︎
まとめ
奈良クラブのJ3第22節、カマタマーレ讃岐との試合について振り返りを行った。
フリアン監督からも試合中大きな声でポジショニングの指示が飛び、
生駒選手のCBでのデビュー、岡田選手のビッグセーブなどもあって
連続失点は4試合でストップとなった。
生駒選手の獲得も含めて、奈良クラブは守備から再構築を狙っているように思う。
次節はFC大阪との生駒山ダービー
絶対に負けられない。堅守奈良を取り戻し次こそは勝利を!
バモス!奈良クラブ!