【連敗から学ぶこと】奈良クラブ V.S. アスルクラロ沼津(J3リーグ第15節)【動じない力】

はじめに

連敗から学ぶこと  奈良クラブ vs アスルクラロ沼津

J3リーグ第15節 2023年6月24日(土)@ロートフィールド奈良
前節の愛媛FC戦に敗戦して、5戦勝ち無しの奈良クラブ。
ホームでアスルクラロ沼津を迎えての一戦を振り返る。

あくまで「1個人の感想と考察」という前提で、おたのしみいただけたら幸いです。

前節の振り返りはこちらから

J3リーグ第14節「奈良クラブ V.S. 愛媛FC」

スタメンおよびフォーメーション

奈良クラブ vs アスルクラロ沼津 スタメンおよびフォーメーション

奈良クラブ

奈良クラブのスタメンは前節から1人(西田選手)が入れ替わっている。

アスルクラロ沼津

沼津は、前節から1名(附木選手)が入れ替わっている。
元日本代表の森脇選手がスタメンで出場。

  • GK:武者大夢(No.45)
  • DF:安在達弥(No.3)、藤嵜智貴(No.2)、篠崎輝和(No.22)、附木雄也(No.13)、濱託巳(No.88)
  • MF:徳永晃太郎(No.14)、持井響太(No.7)、和田育(No.27)、
  • FW:ブラウンノア賢信(No.17)、森夢真(No.21)
  • 交代:大迫暁(No.4)、佐藤尚輝(No.10)、遠山悠希(No.41)、鈴木拳士郎(No.8)、杉本大雅(No.29)

試合結果

まず初めに、試合結果は
● 0-2での敗戦
となった。

奈良クラブはの順位は9位に後退となった。

試合ハイライト(公式)

奈良クラブ公式がアップロードしているハイライト。

試合展開

前半総括

立ち上がりは、相手の守備が前から来ていたのと
寄せるだけじゃなく、取りにくる守備だったため少しドタバタしていた。
ただし、シュートを2本打てていたので別段悪い入りではなかった。

しかし、10分にコーナーキックから失点。
堀内選手と鈴木選手のマークが外れてフリーでヘディングされた。
時間帯も悪く相手を勢いづかせてしまった。

立て続けに13分で失点。
縦に早い攻撃に対しての弱さが出た。
ブロックを作ってコンパクトに守備をすることには強いが
縦に早いサッカーは奈良クラブの弱点。
右サイドを勢いよくドリブルしてくる相手の縦を切れていたら防げたかもしれない。

元々リーグ1位のボール保持率を持つアスルクラロ沼津とのことだが
この日の攻撃は縦に早い、裏へのロングボールをかなり活用していた。

26分、チャンスシーンを迎える。
右サイド中盤でボールを奪って、堀内選手、浅川選手、山本選手、もう一度浅川選手から西田選手と渡り、最後は堀内選手のシュート。
流れるような崩しでゴールに迫った。シュートも枠内で相手GKのセーブに惜しくも阻まれた。
浅川選手と山本選手のパス交換が効いたし、堀内選手がここぞと言うシーンで上がってくる判断も素晴らしかった。

36分と37分、2度のチャンスシーンが訪れた。

まず36分、きっかけはDFラインの裏へボールを要求した浅川選手へのロングボール
そのセカンドボールは拾えなかったがプレスで相手のミスパスを誘発し
そこに西田選手のおしゃれなスルーから堀内選手がドリブルで駆け上がり
そのまま切り込んでのシュート。西田選手のプレー選択がかなり良かった。

次の37分のシーンは、これまた西田選手がほぼノールックで加藤選手へ出して
加藤選手のクロス→金子選手の落とし→寺村選手のシュート→こぼれ球加藤選手のシュート
迫力あるシーンだった。2つのシーンともに西田選手よく周りが見えていた。
この日の西田選手は久しぶりのスタメンということもあり意気込みが感じられた。

沼津の攻撃を少し考えてみると
ブラウンノア賢信選手が少し降りてきてDFラインの前にポジションを取る。
そこに縦パス(浮き玉でもグラウンダーでも)当てて、落としを拾ってから、
奈良クラブのDFライン裏を1.5列目の選手が狙うという形が多く見られた。

奈良クラブとしてはこのブラウン選手への縦パスの出し手にプレスをかけるか
ブラウン選手の降りていくプレーにCBがついていってうまく落とさせないかの
どちらかを徹底する必要があった。
2失点目もブラウン選手への縦パスから始まっていたので
沼津のストロングはそこにありそうだと思った。

前半は2失点したものの、奈良クラブも良い攻撃ができていて
1点でも前半のうちに取り返せていたらと、思ってしまう展開だった。

後半総括

後半スタートから伊勢選手に代わって都並選手が入る。
都並選手が右SBで、寺村選手が左CBという、15節にして初めてみるシステムだった。

寺村選手がCBに入ったことで、ビルドアップに変化が生まれる。
相手のブロックは基本4231で組んでいて、様子を伺いながら2列目中央の選手が前に出て442に可変するというシステムだった。

奈良がゆっくりボールを持つ時は2CBに対して1CFがプレスをかけてくるので余裕がある。
ここで、寺村選手が一個前に運ぶドリブルを積極的に見せる。
そうなると、相手の右SHと2列目中央の選手がプレスすべきかの迷いが生じる。
こういう些細な部分で相手を混乱させ、それを少しずつ大きくしていくきっかけを作るのがCBのビルドアップで重要になる。
この変化で奈良クラブの攻撃は活性化していた。

後半4分、高い位置で都並選手がインターセプトしてそのままシュート。
その流れで得たCKも都並選手が合わせたが、ヘディングで掻き出された。
まず流れを掴みたい時間帯で良い攻撃が見られた。

後半11分、中盤で片岡選手がボールを奪って、そのままシュート。
このシーンも惜しかった。この辺りで決めておきたかったように思う。

後半序盤のチャンスシーンは、チームで崩したわけじゃないが
前線でボールを奪えたらチャンスになるという典型例のようなシーンだった。

後半13分、右サイドの金子選手から山本選手のヘディング。
先に左サイド深い位置まで崩して、中央を経由して右サイドへの展開だったため、
フリーでボールを受けられて良いクロスに繋がった。
これは、奈良クラブとしてやりたい形のひとつ。

後半30分、左サイドで森選手が1対1から抜ききらずにクロス、浅川選手が合わせるもミートせず。
森選手も左サイドが主戦場だが、ここ最近ベンチ入りが増えて、今日はなかなか良いパフォーマンスが見られたように思う。
嫁阪選手、西田選手、森選手、左サイドは激戦だ。

後半30分過ぎたあたりから沼津はラインが低くなり
奈良クラブは押し込めたのだが、押し込みすぎるとチャンスが少なくなってしまった。

後半もゴールを奪えずそのまま試合終了。
後半だけ見れば沼津を圧倒したと思うが、
ゴールに繋がらなかった点はこれからの課題。

印象に残った選手

寺村選手

フリアン監督の意外性のある采配で、寺村選手の良さが引き出されていた。
CBのポジションで相手のプレスをドリブルで剥がして持ち上がるシーンは素晴らしいの一言だった。
あの位置でドリブルするのは心臓に毛が生えているなと思わされる。あっぱれ。
相手のFWのプレスが弱くなった時間帯では、右に左に素晴らしい精度のパスを供給していた。
寺村選手はキックの名手であり、可児選手がいない場合のフリーキックは寺村選手だ。
プレスがかからない状況で寺村選手に蹴らせたらそりゃ精度の良いボールが出てくる。
後半のCB起用はかなり効果的だったように思う。

また、CBなので相手のFWとのマッチアップになるが
安定して0点で抑えた守備面も良かった。
沼津のブラウン選手は、どちらかというとフィジカルのゴリゴリタイプではないが
鈴木選手と連携してうまく抑えられた(加藤選手のフォローも良かった。)

前節の堀内選手のCB起用も含めて、色んなシステムが見られて面白いが
交代となってしまった伊勢選手にも、さらなる成長を期待している。

入場者数

奈良クラブ 15節 入場者数

今節の入場者数は1613人となった。

この日はイベントが盛りだくさんで
キックインセレモニーで、映画「GONZA」の主演を務める上村侑さんと、ヒロインの坂巻有紗さんが登場

試合前にLOCAL CONNECT ライブパフォーマンス

などなど、色々とイベントがあった。
入場者数は小さいことの積み重ねで増えていくと思うので、これからも続けて欲しい。

順位推移

J3 15節 順位推移
J3 15節 勝ち点差

今節敗戦したことで、一気に順位が9位まで後退。
また、同勝ち点に長野と宮崎がいるため、
ちょうどトップハーフとボトムハーフの境界に位置している。

順位等のデータについてはこちらの記事でまとめているので、お時間あればぜひ。

2023年シーズンをデータで見る

まとめ

奈良クラブのJ3第15節、アスルクラロ沼津との試合について振り返りを行った。

シーズン初の連敗。
ただ、力負けしているわけではない。
再三ゴールに迫った。ゴール期待値も奈良クラブが上だった。
継続していくことが重要だと思う。

次節はアウェイで福島ユナイテッドFC戦。
連敗脱出して、勝利を!

バモス!奈良クラブ!

奈良クラブ2023年シーズン振り返り記事まとめ

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つとむをつむ
奈良生まれ奈良育ちで県外就職した元奈良県民 奈良でサッカーをしていた当時 奈良にJリーグチームが出来るなんて思ってもいなかった 県外に出てしまったが 奈良県初のJリーグチーム「奈良クラブ」を応援したい そんな思いで外からでもわかる奈良クラブと奈良の魅力を発信するブログを始めて今に至る。