【悪い流れを断ち切る】奈良クラブ V.S. 福島ユナイテッドFC(J3リーグ第31節)

第31節 奈良クラブ対福島ユナイテッドFC 振り返り

悪い流れを断ち切る

J3リーグ第31節 2023年10月14日(土)@ロートフィールド奈良

前節10人になったYS横浜に1点も取れずに敗戦した中
今節もなかなか得点ができず、逆に福島に先制を許す展開となった。

そんな悪い流れだったが、今節の奈良クラブは失点後すぐさま同点に追いついた。
その上でさらにゴールに迫り逆転も見えかけたような一戦。悪い流れは断ち切った。

ハーフタイムにフリアン監督がチームを一喝した試合(酒井選手コメントより)は
どんな展開となったのか、振り返りたいと思う。

起きた現象は1つでも、その捉え方は複数存在する。
あくまで「1個人の感想と考察」という前提で、お楽しみいただけたら幸いです。

前節の振り返りはこちらから。

J3リーグ第30節「奈良クラブ vs YSCC横浜」振り返り

スタメンおよびフォーメーション

第31節 奈良クラブ対福島ユナイテッドFC スタメンおよびフォーメーション

奈良クラブ

奈良クラブのスタメンは前節から1人(森田選手)が入れ替わっている。

福島ユナイテッドFC

福島は前節から変更なし。

  • GK:山本 海人 (No.22)
  • DF:堂鼻 起暉 (No.4)、田中 康介 (No.7)、雪江 悠人 (No.11)、鈴 直樹 (No.28)、大武 峻 (No.44)、柴田 徹 (No.55)
  • MF:吉永 大志 (No.8)、森 晃太 (No.10)、上畑 佑平士 (No.41)
  • FW:塩浜 遼 (No.39)
  • 交代:宮崎 智彦 (No.13)、古林 将太 (No.50)、澤上 竜二 (No.9)、長野 星輝 (No.25)、樋口 寛規 (No.40)

試合結果

まず初めに、試合結果は

  1-1 の引き分け

となった。

試合ハイライト(公式)

奈良クラブ公式がアップロードしているハイライト。

試合展開

要点
  1. SB裏スペースを狙って押し込む福島
  2. 奈良の左サイドを警戒する右肩上がりの福島の布陣
  3. セットプレーから先制許すも、すぐさま同点弾

ポイント① SB裏スペースを狙って押し込む福島

前半立ち上がりから福島が攻勢に出る。
奈良は完全に受ける形となってしまった。

福島のWBに対して奈良のSBが食いついたら
迷いなくSB裏(特に右SB裏)を狙い斜めのランニングをする。
奈良にとっての右サイドで何度も深い位置を取られ
そのまま内側にえぐられるシーンが何度もあった。
小谷選手や、寺村選手、中島選手の守備で事なきを得たが
前半の福島は間違いなくSB裏へのランニングを徹底してきていた。

また、福島のWBへ奈良のSBが食いつかなくとも、
福島の森選手へ奈良の寺村選手が食いついた場合、
森選手があえて内側にポジションを取ることで縦へのパスコースを開けて、
そこへ雪江選手がパスを要求することで、SBのブロックを突破するシーンもあった。

これに対し奈良の守備は守備エリアとマーク対象を整備し直し
時間が経過するごとに順応していった。

例えば、福島のWBには奈良のWGが基本プレスに行き、
人数が揃っていない状況ではSBは前に出ず、スペースとパスコースを切る。
スライドが間に合わない場合、SBが前に出てプレスに行くが、
ボランチがSB裏へのランニングを捕まえることでCBが釣り出されないようにする。
この辺りがうまく機能し始めたことで押し込まれる展開は打破することができた。

ポイント② 奈良の左サイドを警戒する右肩上がりの福島の布陣

一方で福島の守備はというと、右肩上がりの布陣であった。
ブロックは532もしくは541で
2ボランチの右には塩浜選手がいるものの、左は森選手か田中選手が状況を見つつ入る形

奈良の左SBの加藤選手に対して、塩浜選手が順当にプレスにいけるが
逆に右SBの寺村選手に対しては、森選手が2度追いする形で守備をする。
2度追いが間に合わない場合、田中選手が前に出る形でカバー。
森選手、田中選手のスタミナと献身性で成り立つ右肩上がりの布陣だった。
実際に森選手は56分に交代となっている。

福島がそんな陣形であっても加藤選手がドリブルで持ち上がりチャンスメイクするシーンが何度もあった。
福島が警戒してくる理由が理解できるほどに奈良の左サイドはストロングなのだと思う。

ポイント③ セットプレーから先制許すも、すぐさま同点弾

失点シーンは福島のCKからだった。
酒井選手は十分ついていけていたし、頭で競りに行けていた。
長野選手の足が少し先に触って、なおかつ完璧なコースに飛んだので
やることやった上であのコースならもう仕方ないと思うような失点だった。
失点後福島ムードになるかと思われたが、奈良はすぐさま同点弾を叩き込んだ。

得点シーンは、奈良の右サイドから
福島のマークの受け渡しが微妙に遅れて、田中選手が寺村選手へ出るのに少し間があった。
その間交代で入った西田選手がボールを受けに走ることで、福島の左CB鈴選手がマークに走る。
寺村選手のパスは鈴選手が空けたスペースへ出たが、
鈴選手が前に出たスペースは大武選手がしっかりカバーしていたため一度はクリアされるも
クリアボールを西田選手が拾う。
この時点で、最前線は4対3で数的有利になっていた。
(奈良は西田、桑島、浅川、酒井。 福島は大武、堂鼻、柴田。)

西田選手からのパスは桑島選手がスルーしゴール中央の浅川選手の足元へ。
浅川選手は自分で打つかと思われたが左サイドでフリーとなっていた酒井選手へパス。
それを落ち着いて酒井選手が決めて同点。

クリアボールを拾ってからの一瞬の展開だったが、
起点を振り返ると、福島にとって手薄な左サイドを攻めたことで
CBの鈴選手が前に釣り出されて生まれた数的有利だった。

順位推移

奈良クラブ 第31節終了時点のチーム順位

今節は引き分けたものの奈良クラブは9位に後退

順位等のデータについてはこちらの記事でまとめているので、お時間あればぜひ。

2023年シーズンをデータで見る

まとめ

奈良クラブのJ3第31節、福島ユナイテッドFCとの試合について振り返りを行った。

前節10人相手に1点も取れずに敗戦した中、
今節は失点後相手にペースを持たれず、すぐに取り返せたことに成長を感じた。

次節はFC岐阜との一戦。
シーズンは残り7試合、これ以上負けられないところまで来ている。
次は勝つぞ!

バモス!奈良クラブ!

奈良クラブ2023年シーズン振り返り記事まとめ

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つとむをつむ
奈良生まれ奈良育ちで県外就職した元奈良県民 奈良でサッカーをしていた当時 奈良にJリーグチームが出来るなんて思ってもいなかった 県外に出てしまったが 奈良県初のJリーグチーム「奈良クラブ」を応援したい そんな思いで外からでもわかる奈良クラブと奈良の魅力を発信するブログを始めて今に至る。