【悪夢の前半、歓喜の後半】奈良クラブ V.S. SC相模原(J3リーグ第36節)

第36節 奈良クラブ対SC相模原 振り返り

悪夢の前半、歓喜の後半

J3リーグ第36節 2023年11月18日(土)@ロートフィールド奈良

前半戦では逆転負けを喫したSC相模原をホームに迎えての一戦。
シーズンも終盤に入り、昇格の可能性を残すためには勝利が必須の奈良クラブ。
この大事な試合でロートフィールドは歓喜に揺れた。

起きた現象は1つでも、その捉え方は複数存在する。
あくまで「1個人の感想と考察」という前提で、お楽しみいただけたら幸いです。

前節の振り返りはこちらから。

J3リーグ第35節「奈良クラブ vs カターレ富山」振り返り

スタメンおよびフォーメーション

第36節 奈良クラブ対SC相模原 スタメンおよびフォーメーション

奈良クラブ

奈良クラブのスタメンは前節から変更なし。

  • GK:アルナウ (No.31)
  • DF:伊勢 渉 (No.4)、鈴木 大誠 (No.5)、加藤 徹也 (No.11)、生駒 稀生 (No.22)
  • MF:山本 宗太朗 (No.10)、中島 賢星 (No.14)、嫁阪 翔太 (No.39)、森田 凜 (No.41)
  • FW:酒井 達磨 (No.19)、浅川 隼人 (No.29)
  • 交代:寺島 はるひ (No.6)、堀内 颯人 (No.8)、西田 恵 (No.16)

奈良クラブの選手たちはこちらの記事で紹介しています。

2023年シーズン勝手に選手紹介

SC相模原

相模原は前節から3名(國廣選手、前田選手、瀬沼選手)が入れ替わっている。

  • GK:東 ジョン (No.35)
  • DF:水口 湧斗 (No.3)、山下 諒時 (No.4)、橋本 陸 (No.8)、國廣 周平 (No.19)
  • MF:綿引 康 (No.5)、吉武 莉央 (No.13)、前田 泰良 (No.15)、西山 拓実 (No.27)
  • FW:増田 隼司 (No.30)、瀬沼 優司 (No.39)
  • 交代:温井 駿斗 (No.6)、藤沼 拓夢 (No.9)、安藤 翼 (No.14)

試合結果

まず初めに、試合結果は

  2-1 の勝利

となった。

試合ハイライト(公式)

奈良クラブ公式がアップロードしているハイライト。

試合展開

要点
  1. 相模原のマンツーマンハイプレスに苦戦
  2. 同点弾は反撃の狼煙
  3. 終盤はカウンターの応酬
  4. ラストワンプレーで劇的すぎる逆転弾

ポイント① 相模原のマンツーマンハイプレスに苦戦

前回対戦時の後半、相模原はシステム変更をして
奈良クラブの4123システムと完全に組み合う352となり、
マンツーマンでのハイプレスを受けて見事に逆転負けを喫した。

第18節 奈良クラブ対SC相模原 振り返り

今節はスタートから3バックのシステムを採用してきた相模原に対して
どのように戦うのか?と思っていたが、
今節もまんまとマンツーマンのハイプレスに嵌められる展開。

14分に失点するまでは本当にこの試合どうなってしまうんだろうかと思うくらい
相模原の勢いにも呑まれてしまっていた。

失点後は叩かれて起きたように目に見えて変化があった。

奈良が前線からハイプレスを仕掛けるシーンで
相模原のミスを誘発しボールを奪取することもあり、
実は相模原もプレス耐性は高くなかったりもした。

ただ、奈良はボール保持型のチームのため
前線からプレスを受けるシーンとしては奈良の方が目立っていた。

ハイプレスの中で見え隠れしたナイスプレー

プレスを受けている中で、こう言うのもっと増やして欲しい、と思ったシーンが2つあった。

1つは、伊勢選手から嫁阪選手へのグラウンダーで裏を狙ったパス。

下がりながら受けるパスばかりだと相手の前へ前への勢いを後ろから受けて
後ろ向きにばかりトラップしてしまう。
そこで相手の前重心を利用して裏を取る動きで嫁阪選手がボールを引き出し
1つ飛ばして(SBを経由せず)パスを供給することで相手の虚を突いていた。

一度このパスを見せることで
その後相模原の左CBは前なのか後ろなのかの迷いを持たせることができる。
これ本当に重要だと思う。

もう1つは、加藤選手と浅川選手の外内の入れ替え。

浅川選手が内から外へ移動することで、相模原のWBへマークが引き渡される。
それを見て加藤選手が外から内へポジショニングを切り替えることで
相模原のWBのマークを外してビルドアップの抜け道としてパスを受けていた。

相手選手がどのエリアにいる選手のマークに動くのかを理解して
そして味方の動き出しも利用して自分がフリーになる。周囲の味方をフリーにする。
2人で相手のマークを掻い潜るお手本のような動きだしだった。

ポイント② 同点弾は反撃の狼煙

68分、酒井選手がゴール前混戦の中で放ったシュートがネットに突き刺さった。
DAZNの中継でも雄叫びが聞こえるナイスゴールだった。
残り時間も20分以上あるこの時間に決められたことはチームにとって非常に大きかった。

起点となる加藤選手から山本選手へのパスは
スペースの認知と使い方が絶妙にうまかった。

その後の堀内選手のポジショニングも、
先ほどまで山本選手がいたエリアを使ってフリーになっている。

最後のシュートは酒井選手の個人技だが
一度シュートブロックにあった後にダイレクトで二発目を打ったことが良かった。
一発目でGKの体勢が崩れていたのでコースが完璧だった二発目はノーチャンスだったと思う。

ポイント③ 終盤はカウンターの応酬

奈良が同点に追いついてから
両チーム同じようにチャンスを作り、両者勝ちに行く姿勢で
試合は熱を帯びていた。

プレーが切れる時間も少なく、
選手たちもかなりアップダウンで走り続けていたこともあり
終盤はへとへとな雰囲気が見て取れるほどであった。

そんなことも影響してか終盤はカウンターの応酬となった。
本当にGK,DF陣を始めとした奮闘が最後の歓喜に繋がったと思うと
影のMVPはGK,DF陣であることは間違いないだろう。

いや本当に、被シュートの内一本でも入ってたら負けていたと思う。

ポイント④ ラストワンプレーで劇的すぎる逆転弾

西田選手の劇的ゴール。
本当に痺れた。叫んだ。そりゃ叫ぶって。

西田選手はこの前にも同じような角度から
ニアサイドのポスト直撃のシュートを放っていたが、
この時は冷静に体を開いてファーサイドへ流すシュート。

最後あの場面、よく決めたと思う。
まさにこの試合のヒーローになった瞬間。

サッカーの試合で、ラストワンプレーがゴールに繋がることは
まあ稀で、それが推しチームで見れることは本当に稀。

今年は前半戦のFC岐阜戦でも劇的なゴールが見れたが
まさか今年2回も見れるとは思っていなかった。

この日は逆転劇だったことも、昇格の可能性を残す勝利だったこともあって
本当に興奮した。

もう言葉では書き表せないので
ぜひハイライトを見て浸って欲しい。

西田選手、本当にありがとう。

順位推移

奈良クラブ 第36節終了時点のチーム順位

今節の勝利で奈良クラブは4位に浮上

順位等のデータについてはこちらの記事でまとめているので、お時間あればぜひ。

2023年シーズンをデータで見る

まとめ

奈良クラブのJ3第36節、SC相模原との試合について振り返りを行った。

ホームで劇的な逆転勝利。
前半戦での逆転負けの借りを見事に返した。
そして昇格の可能性を残して次節ホーム最終戦を迎える。

次節も勝つ、そして昇格へ。

バモス!奈良クラブ!

奈良クラブ2023年シーズン振り返り記事まとめ

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つとむをつむ
奈良生まれ奈良育ちで県外就職した元奈良県民 奈良でサッカーをしていた当時 奈良にJリーグチームが出来るなんて思ってもいなかった 県外に出てしまったが 奈良県初のJリーグチーム「奈良クラブ」を応援したい そんな思いで外からでもわかる奈良クラブと奈良の魅力を発信するブログを始めて今に至る。